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最近の判例(交通事故)

▽静岡地裁平成28年9月30日判決(判タ1435-203)≪控訴≫

【高次脳機能障害】 訴え提起の約20年前に起きた交通事故において,その後,高次脳機能障害の後遺症が発症したとして,加害車両の保険会社に対して自賠法16条1項に基づく保険金額の限度で損害賠償の支払を求めて一部認容された事例


 

▽前橋地裁高崎支部平成28年6月1日判決(判タ1434-245)

【退勤途中の事故における使用者責任】 工場勤務を終えて自家用車で帰宅する途中の交通事故。判決は,加害者の自宅から勤務先まで公共交通機関を利用した場合の時間的・経済的負担,徒歩や自転車を利用した場合の肉体的負担や事故等の危険性,工場における自動車通勤者の圧倒的割合,当該県における自動車の利用状況から,加害者が通勤に自動車を使用することはほとんど通勤方法として代替性がないとし,自家用車による通勤について「事業の執行」該当性を認めた。

 

◎最高裁H28.3.4第2小法廷判決(判タ1424-115)

 デイサービスの利用者が送迎車から降車して着地する際に負傷したという事故は,①送迎車の運転を担当したセンターの職員が降車場所として危険な場所に停車しておらず,②利用者が送迎車から降車した際に職員による介助を受けるという送迎車の危険が現実化しないような一般的な措置がされていたなど判示の事情の下においては,送迎車の運行が本来的に有する危険が顕在化したものであるということはできず,送迎車に係る自動車保険契約の搭乗者傷害特約にいう送迎者の運行に起因するものとはいえない。

 

▽東京地裁平成27年4月14日判決(判タ1422-344)【確定】 

  警備員Aが業務終了後,勤務先会社の制服を着用したまま帰宅途中に起こした交通事故について,原告が警備員の勤務先会社に使用者責任に基づく損害賠償を請求した事件。判決は,交通誘導業務に自家用車を利用する必要がないこと,公共交通機関を利用して指定工事現場に行くことも可能であったこと,被告が警備員に自家用車による通勤を命じたり,これを助長するような行為は窺われないこと等の事情から,Aが被告の制服を着用していたことを考慮しても,Aの運転行為が被告の業務と密接に結びついているということはできないとして,使用者性を否定した。

 

▽大阪地裁平成27年3月20日判決(判タ1421-255)【確定】

 過労死による逸失利益の算定において昇給を考慮し,30~34歳までは30歳の平均年収額,35~40歳までは30歳と40歳の平均年収額の中間額,40~49歳までは40歳の平均年収額,50~59歳までは50歳の平均年収額・・・・と算定した。

 

〇東京高裁平成26年8月6日判決(判タ1427-127)【上告不受理,確定】 

 交通事故の加害者から訴訟外の示談に基づき賠償金を支払を受けた後,人身傷害保険金を請求した事案。第1審判決は人傷の支払が先行した場合と整合性を保つことを重視して原告の請求を認容したが,本判決は,原告の主張が約款の文理に反すること,原告の主張を前提にすると人身傷害保険金を算定するに当たって訴訟基準額を認定する必要があるが訴訟外の示談は裁判所の関与なく行われ事案によっては認定に困難を来すこと等から,原告の請求を棄却した。

 

▽東京地裁平成25年8月6日判決(判タ1417-288)【確定】 

 自転車便の運転手(請負人)が出勤途上に起こした交通事故について,自転車便事業者(注文者)の使用者性が争われた事件。判決は,運転手が事業者から借りた無線機を常時携帯して指示を受けていたことや,稼働日ごとに無線機を借り,これを返却していたこと等から実質的に指揮命令関係があるとして,使用者性を認めた。

 

▽岐阜地裁平成25年7月19日判決(判時2204-101)【確定】 

 事故当時18歳の大学生が無免許で単独事故を起こし,同乗者が死亡した事案について, 別居している親の監督責任(民法709条)が認められなかった事例(別居の事実,非行歴がなかったこと,無免許運転していたことを知らなかったこと等の事実を認定)

 

▽宇都宮地裁平成25年4月24日判決(判時2193-67)【確定】

 大型特殊自動車を運転中にてんかん発作により意識を失い死亡事故について,運転者と同居していた運転者の母親の損害賠償責任が認められた事例(母親が服薬や車の運転に息子と深い関係を持ち,事故の具体的危険性を認識していたケース。裁判所は,二人の体力差や母が暴力を受けたことがあることから,出勤をやめさせるべき法的義務を負っていたとはいえないが,会社に通報しなかったことについて違法性を認めた)

 

▽横浜地裁平成24年9月11日(判時2170-97)

 孫請会社の従業員が起こした交通事故について,元請会社の運行供用者責任が認められた事例。元請と孫請の社員Aとの間に指揮監督関係があったこと,Aが運転する車両の運転ルートは実質的に元請が決めていたこと,元請は工事に使用する車両の安全点検を行っていたこと,Aらは元請とその親会社のロゴが付いたユニフォームを着用していたこと等から元請が工事先までの車両の運行を支配し,その運行により経済的利益を得ていたと認定

 

〇福岡高裁平成24年7月31日判決(判時2161-54)

 交通事故の加害者側が示談・訴訟の当初運転者の過失を認めながら,その後これを争うに至った場合,不誠実な態度であるとして,慰謝料が増額された事例

 

▽前橋地裁平成23年7月27日判決(判時2128-80)

 交通事故の被害者が後遺障害等級12級の認定を受け,損害を579万円として示談したが,その後,後遺障害認定に対して異議申立をし,等級が9級に変更されたので,新たに拡大した損害を請求した事案において,被告は,被害者について新たな障害や重傷化の事実はなく,等級変更に過ぎないと主張したが,判決は,示談の特約として,今後被害者の後遺障害を上回る後遺障害が認められた場合は,その差額については,別途協議する旨合意されていたことを踏まえ,請求権放棄の対象に含まれないとして,原告の請求を認容した。

 

▽神戸地裁尼崎支部平成23年5月13日(判時2118-70)

 高次機能障害及び醜状障害による併合4級の後遺障害が残った事案で,被告は醜状障害は労働能力喪失に影響しない等と主張したのに対して,労働能力喪失率を85%(4級相当は92%)として逸失利益が三例された事例

 

▽大阪地裁平成23年4月26日(判時2118-60)

 併合9級の後遺障害が残り,歯科医師としての稼働が不可能になった事案において,労働能力喪失率を9級相当の35%ではなく,70%として逸失利益が算定された事例(喪失期間は40歳から27年間)

 

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