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最近の判例(保全執行)

◎最高裁平成28年12月1日判決(判タ1435-103)

 地上建物に仮差押えがされ,その後,当該仮差押えが本執行に移行してされた強制競売手続における売却により買受人がその所有権を取得した場合において,土地及び地上建物が当該仮差押えの時点で同一の所有者に属していた時は,その後に土地が第三者に譲渡された結果,当該強制競売手続における差押えの時点では土地及び地上建物が同一の所有者に属していなかったとしても,法定地上権が成立する。

 

◎最高裁平成29年1月31日決定(判タ1434-48)【抗告棄却】

 検索事業者に対し,自己のプライバシーに属する事実を含む記事等が掲載されたウェブサイトのURL等情報を検索結果から削除することを求めるための要件について,①当該事実の性質及び内容,②当該URL等が提供されることによってその者のプライバシーに属する事実が伝達される範囲とその者が被る具体的被害の程度,③その者の社会的地位や影響力,④上記記事等の目的や意義,⑤上記記事等が掲載された時の社会的状況とその後の変化,⑥上記記事等において当該事実を記載する必要性など,当該事実を公表されない法的利益と当該URL等情報を検索結果として提供する理由に関する諸事情を比較衡量して判断すべきもので,その結果,当該事実を公表されない法的利益が優越することが明らかな場合には,検索事業者に対し,当該URL等情報を検索結果から削除することを求めることができる,という判断枠組を示した(削除を求めた情報は,児童買春の被疑事実で逮捕された事実であり,抗告人の居住県の名称と氏名を入力すると検索結果に表示される)。

 

〇東京高裁平成26年4月24日決定(判タ1421-133)【抗告,特別抗告棄却】

 宅建業法の弁済業務保証金分担返還請求権の被転付適格を肯定した決定

 

▽東京地裁平成25年10月9日(判タ1418-275)【確定】

 養育費を請求債権とする給料等差押命令が発令された後,債務者(元夫)が確定期限の到来していない養育費を請求債権とする差押え部分の必要性がなくなった旨を主張して,民事執行法153条1項に基づき,同部分の取消しの申立てをした事案。決定は,債務者が支払期限の到来した養育費を全額支払った上,期限未到来分を含めた養育費全額を代理人弁護士に預託し,その支払を代理人に誓約している事情から,客観的に養育費の任意履行が見込まれる状況にあるため,養育費支払義務の一部不履行があったことによる予備的差押の必要性は,現時点では失われたとして,同部分を取り消した。

 

▽東京地裁平成25年4月24日(判時2205-69)【控訴】

 不動産競売手続において建物,敷地が売却されたところ,車庫内の自動車から遺体が発見された場合,現況調査を行った執行官に注意義務違反は認められないとされた事例(調査の目的物が建物である場合,占有の態様として自動車を調査し現況調査報告書に記載すべきであるが,特段の事情がない限り自動車の内部は調査の対象とならない)。

 

〇福岡高裁平成24年6月18日決定(判時2195-32)

 請負代金債権の差押命令の申立てにあたり,差押えるべき債権の表示として,債権者の種類・発生原因を「債務者と第三債務者との間の舗装工事の設計,積算,施工,監理及び監督業務,建築工事の設計,積算,施工,監理及び監督業務,上記に付帯する一切の業務に関する契約」等と記載し,債権者の発生年月日を「平成21年12月1日から平成24年3月30日までの間に施行した工事等の請負代金債権のうち,支払期の早いものから頭書金額に満つるまで」と記載したが,差押債権の特定がされておらず不適法とされた事例

 

◎最高裁平成25年1月17日決定(判時2176-29)

 大規模な金融機関の具体的な店舗を特定することなく,預金債権額合計の最も大きな店舗の預金債権を対象とする,いわゆる預金額最大店舗指定方式による預金債権の差押命令の申立てを原審が却下し,許可抗告が棄却された事例

 

 ◎最高裁平成24年9月4日判決(判時2171-42)

 賃料債権の差押えの効力発生後に賃貸借契約がその目的物の賃借人への譲渡により終了した場合において,その後に支払期の到来する賃料債権を取り立てることの可否が争点となった事案において,「賃貸人が賃借人に賃貸借契約の目的である建物を譲渡したことにより賃貸借契約が終了した以上は,その終了が賃料債権の差押えの効力発生後であっても,賃貸人と賃借人との人的関係,当該建物を譲渡するに至った経緯及び態様その他の諸般の事情に照らして,賃借人において賃料債権が発生しないことを主張することが信義則上許されないなどの特段の事情がない限り,差押債権者は,第三債務者である賃借人から,当該譲渡後に支払期の到来する賃料債権を取り立てることができない」とされた事例

 

◎最高裁平成24年7月24日決定(判時2170-30)

 普通預金債権のうち差押命令送達時後同送達の日から起算して1年が経過するまでの入金によって生ずることとなる部分を差押債権として表示した債権差押命令の申立てが,差押債権の特定を欠き不適法であるとされた事例

 

〇東京高裁平成23年10月26日決定(判時2130-4)【確定】

 差押債権を「第三債務者の複数の店舗に預金債権があるときは,預金債権額合計の最も大きな店舗の預金債権を対象とする。・・・・」(「預金額最大店舗指定方式」)と表示した申立について,「全店一括順位付け方式による場合と比較すると,事柄の性質上,第三債務者の負担が格段に小さいものであることは明らか」「我が国を代表する金融機関においては,すべての店舗を通じて預金口座の有無及び残高等の顧客情報を管理するシステムが確立していると一応認められること」に照らすと,最高裁平成23年9月20日決定の判旨に照らしても,差押債権の特定に欠けることを理由に却下することは相当でない。

 

◎最高裁平成23年9月20日第3小法廷決定(判時2129-41)

 差押債権の特定(民事執行規則133条2項)は,債権差押命令の送達を受けた第三債務者において,直ちにとはいえないまでも,差押えの効力が送達の時点で生ずることにそぐわない事態とならない程度に速やかに,かつ,確実に差し押さえられた債権を識別することができるものでなければならない。3大メガバンク及びゆうちょ銀行を第三債務者として「全店一括順位付け方式」により差押債権を表示した申立ては,先順位の店舗の預貯金債権の総額を把握する作業が完了しない限り,後順位の店舗の預貯金債権に差押えの効力が生ずるか否かが判明せず,差押債権の特定を欠き不適法である。

 

〇東京高裁平成23年6月22日決定(判時2122・82)

 第三債務者である銀行が事前の弁護士会照会に回答しなかった場合において,複数の店舗の取扱いに係る預金債権の差押えについて,債権者が差押債権をいわゆる支店間支店番号順序方式により表示したときは,債権の特定を欠くとはいえないとされた事例

 

 〇名古屋高裁平成23年2月17日(判時2145・42)

 競売手続で買い受けた建物付きの土地が,再築のできない土地であった場合において,買受人の配当を受けた債権者に対する代金の返還請求が,民法568条・566条の類推適用により認められた事例

 

▽大阪地裁平成23年2月7日決定(判時2122・103)

 競売不動産の元所有者が,買受人に対して,固定資産税等の日割精算額の不当利得返還請求をした事案において,不動産競売手続において執行債務者と買受人との間の合意により調整することは制度上予定されておらず,また,同手続が終了した後に別個手続により固定資産税等の負担を調整することも基本的に想定されていない等の理由により,法律上の原因なく利得した認めることはできず,原告の請求が棄却された事例

 

 

 

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