最近の判例(墓地)
△千葉地裁松戸支部R1.5.30判決(判タ1468-163)※請求棄却・確定
【指定石材店】 宗教法人が運営する霊園内において独占的に墓所を分譲販売して建墓工事を行う権限があるとされる石材業者からその権限の一部を付与された指定石材店が,自ら販売した墓所につき独占的に建墓工事を請け負う権限を取得したが,他の業者による施工が宗教法人によって承認されたことについて,指定石材店から宗教法人に対する不法行為に基づく損害賠償請求を認めないとした事例。(準)委任契約の解除の有効性が争われた。
△東京地裁H30.3.9判決【控訴後訴え取下】(判タ1464-179)
宗教法人と事業者との間で締結された永代供養簿の販売,墓所使用者の募集等の業務委託契約について,事業者は紛争状況を踏まえた慎重な配慮ないし対応をするものであったとして,先履行の関係に立つ事業者の債務の本旨に従った履行がないとして,宗教法人の債務不履行等を理由とする事業者の損害賠償請求が棄却された事例。
△札幌地裁H30.9.20判決【控訴】(判タ1464-81)
原告が担当課長の言に従って条例所定の面積で墓を建立する旨の図面を提出して,墓地使用許可を受けたのち,これを超える面積の本件墓を建立したところ,条例違反を理由とする墓地使用許可取消処分がなされた事案において,担当課長の説明に従って墓地を建立したのだとしても同処分に信義則違反ないし権利濫用があるとは認められないとされた事例。